CQCam mini-HOWTO カラーのConnectix QuickCam と Linux 念願のQuickCamを手に入れたあなたは、当然こう思うでしょうね:「これをLinuxで 動かしたい」。でも余り経験もないし、自分で、プログラムを組んでいる余裕がな いのなら、これは大きな問題です。そういうあなたなら、この文書で、何かしら役 に立つ回答が得られるはずです。これから述べるソフトウエア群は、すべて開発途 中のものばかりで、これらだけで、全部の問題を解決することは出来ないでしょう 。 それに、現在のところ、このmini-HOWTOの適用範囲は、Linuxとカラーの QuickCam に限られています。それは、著者がこの構成しか使っていないからです。ここでの 情報はすべて私、著者の個人的な経験に基づいています。もし疑問に思ったり、自 分で何らかの解決法を見つけたり(そう、自分のところで動いたとか)こいつは他 の人にも役に立つな、と思ったりしたことがあったら、どうぞ遠慮なく私のところ までメールをください。また私の英語(私も含めて)に気に入らないことがあった ら、誤りを正すために、ひとこと送ってください。 追加:qcamドライバーを早く動かしたいと思ったら、 FreeVIDEC Campaign に参加 しましょう。 Russ NelsonさんのThird Party Drivers のThird Party Drivers Homepage を覗く ことから始めましょう。ここでたくさんの情報を見つけられるはずです。また解説 付きの大変優れたソフトウエアのコレクションが、Patrickさんの QuickCam Third-Party Drivers Homepageにあります。 以上のところで、すべてのモノクロとカラーの QuickCamのフリーのドライバーとプ ログラムが手に入るはずですさらに、Hanno Muler(uにウムラウト:訳注)さんが作っ ている technicalFAQもあります。 このmini-HOWTOの内容 ハードとソフトの準備 画像の取り込み 動画の取り込み テレビ会議 インターネットでの使用(webcamとして) その他の質問 ・ハードとソフトの準備 ケーブルを接続するほかに、しなければならない重要なことが二つあります。パラ レルポートを正しく設定すること。サーバーのピクセルの色深度を設定することで す。 QuickCamの性能を十分引き出すには、パラレルポートの設定をEPP又は、双方向モー ドにする必要があります。これによりデータ転送量を増やす、すなわち単位時間あ たりの画面数(フレームレート)を3倍に増やすことができます。これは新しいPCで は、BIOSの設定で出来ますが、古いPCでは、ボードのジャンパーを変更しなければ いけないかもしれません。もし、これができないと、使えるドライバーの選択が少 しばかり、せばまりますが、そうだとしても転送が遅くなるだけでうまく動くこと には変わりはありません PCの種類によっては、この双方向モードで問題を起こすこ とがありますが、そのときは強制的に非双方向モードにしてみましょう。 Patrickさんのcqcam では、-uオプションです。 Xで使われるプログラムのすべてが、あらゆる色深度で動くわけではありません。 16ビット(6万色)もあれば、普通は問題なく、申し分ない品質の画像が得られます Xを起動するときにオプション--bppで、色深度を変えることができます。 16ビッ トにするなら、大抵のLinux配付では、 startx-- -bpp 16 や、 xinit -- -bpp 16 です。システムによっては、ホームディレクトリの .xserverrc ファイルで、この 変更をする必要があります。 xdmをお使いなら、xdmの構成ファイルを見てください ・画像の取り込み 個人的には、Patrick Reynoldsさんのcqcamをおすすめします。コンパイルが必要で すが、問題無く動きます。このプログラムは、 ppm又は、jpeg形式の画像データを 作り、Xウインドウに表示します。 ppm形式しか作れないプログラムもあります。 xvや、netpbm、 cjpegなどで、この形式を変換できます。 全く違ったアプローチとして、 SANEがあります。これによってqcamをgimpのプラグ インを経由して使用することが可能になります。ぜひ調べて見てください。でも、 これをインストールするのはおおごとですよ(私もまだうまくいっていません。:- () ・動画像の取り込み これまでのところ、qcamの画像圧縮をサポートするフリーソフトはありません。圧 縮アルゴリズムが公開されていないからです。従って現在は、ビデオカメラとして は余りにも遅すぎます。とにかく、なんでもいいから動画像を取り込みたいという のなら、Xのもとで、 xvidcap を使ってみてはどうでしょう。 ・テレビ会議 一番良く使われているのは、mboneツールでしょう。 archive at merit.を覗いてみ てください。私は、音声には、fphoneを、電子掲示板(whiteboard)にはwbを使っ ています。ビデオだったら、たくさんの人が vicを使っています。 最も手軽な解決法は、Toivo Pedaste氏のプリコンパイルされたvicをインストール することです。これには、rootの SUID オプションをつける必要があります。 libtcl7.6.so.1 (libtcl7.6.so というシンボリックリンクも)と、 libtk.4.2.so.1.をインストールしてください。tcl/tkのすべてのライブラリをイン ストールする必要はありません。 以上の2つのライブラリを入手(archie で、tcl7.6や、tk4.2で検索)したら、解凍 し、/usr/local/libなどにインストールます。そのあとldconfigを実行します。も うひとつの別の方法に、nv があります。 QuickCam のためのパッチの当てかたを解 説した tutorial guide があります。私がやったところでは、qcam-0.9pre6という 最近の変更のために、このパッチはうまくあたりませんでした。でも、ソースを見 ながら手で直すという手段は残されています。 もし、nvをうまく動かしている人がいたら是非ご連絡ください。 CU-seemeだったら、 Q-SeeMeでしょう。でも、コアダンプに見舞われたくなかった ら、新しいlibcにしておくことを忘れないようにして下さい。別の方法として、 nv とCU-seemereflector を使う手もあります。 カーネルをマルチキャストのサポートを付けて再構築し、さらにそのマシン又は、 そこのネットワーク上で、 mroutedを動かしておくことを忘れてはいけません。詳 しくはLinux Multicast FAQ を参照して下さい。ネットワークカードによっては、 最新のカーネルのドライバーが必要になるかもしれません。 ・インターネットでの使用(webcamとして) 最も簡単な方法は、定期的にcqcamや、cqreadのような画像取り込みプログラムを起 動して、画像ファイルを作っていくデーモンのようなスクリプトを書くことです。 このファイルをjpegファイルにし、htmlページに置くような後処理を加えるように することだって出来ます。 以下のスクリプトを参考にして下さい。 #!/bin/bash while (echo "") do cqcam -32- -s 1 thisPicture.ppm cjpeg thisPicture.ppm thisPicture.jpg sleep 60 done 以上のスクリプトを一般ユーザー上で、nohupオプションで動かして下さい。 動画をお望みなら、ドイツのウルム大学の very fast packageがあります。どんな ことが可能なのかを知りたいのなら彼らの模型鉄道のページを見てみましょう。 Alex Belitsさんが特別なhttpデーモンを使って作ったものに qcwebcamがあります 。(マイクロソフトユーザーは注意。このページでは好かれていません。)必要と する画像がモノクロで良いのだったら、プッシュ型のnetscapeサーバーを使う webcam.cgi というパッケージがあります。単に画像だけが欲しいのなら、 cgi-bin をインストールするだけで良いでしょう。かっこいいユーザーインタフェースが必 要なときにはじめて、 PHP/FI-interpreterを使って頑張りましょう。さもなければ 、javaバージョンが出るのを待ちましょう。 ・その他の質問 ・延長ケーブル: Connectix社から売りだされています。自分で作ってしまう という手もあります。 25フィート(8m?)まで大丈夫です。 ・カメラを増やしたい?:出来ます。カメラをもう一つのポートにつなぎ、単 に別のドライバーを起動させるだけでOKです。SANEだと、もっと快適に複数 のカメラを操作できます。 ・QuickCam color IIはどうですか?:ハードウエアのインターフェースに影響 を与えずに、画質の向上とハードウエアの強化を図った改良型ということです 。この通りなら、今までのドライバーで動くはずです(Alex Belitsさんによれ ば)。 cqcamは動いているという報告がありました。 ・このmini-HOWTOには載っていないたくさんの質問が、quickcamドライバーの メーリングリストで議論されているはずです。このメーリングリストの過去の 記事を検索出来るアーカイブも出来ています。 しかし、有り得る不測の事態を考えておきましょう。誰かが、あなただとして もいいですが、このメーリングリストに参加したあと、「この世界にあきたの でもうやめたい」というメールを出したとしたら、これもすべての購読者に配 ってしまうことになるのです。こういうことは決してやってはいけません!も し、どこかのメーリングリストに参加したら、必ずそのときに退会のやりかた を覚えておきましょう。これはあなたの問題であって、あなたのために、フリ ーソフトを開発している人には関係のないことなのですから(わかりました。 私がヒントを差し上げましょう。 quickcam-drivers-request@ crynwr.comのと ころへ"unsubscribe"という文面で電子メールを送れば良いのです。) さて、もう質問はありませんか? ・謝辞 Hanno Muler(uにウムラウト:訳注)さんには、この文書作成に尽力いただき、数えき れない多くの修正と意見を頂きました。ここに感謝いたします。 PatrickReynolds さんについても同様の助力をして頂きました。ありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Gero Wedemann, ドイツハイデルベルグ 1997年10月1日 この文書は、GNUで定めた著作権のもとで公開されています。完全な無保証です 。著作者はこのページは余暇の時間に書いたもので、Connectix社とは何の関係も有 していません。 より詳しい情報は、次のサイトを参照して下さい。  The Linux Documentation Project Homepage このページのオリジナルは、次のURLでご覧になって下さい。 http://www.dkfz-heidelberg.de/Macromol/wedemann/mini-HOWTO-cqcam.html 日本語版の翻訳に対する問い合わせは、永田靖人(nagata-y@bnn-net.or.jp)まで。