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Windows 95/98 と Windows NT/2000 は,FAT にロングファイルネームを持た
せるために,読み取り専用, 隠しファイル,システム,
ボリュームの属性が設定された特殊なディレクトリエントリを持た
せています.したがって,DOS から FAT ボリュームにアクセスしてもこれらの
「ファイル」は見えません.これらは以下のようにいかれた構造を持つ特殊な
エントリです.
byte スロットのシーケンス番号
string(10) ファイル名の最初の 5 文字
byte 属性を表すバイト値
byte 常に 0
byte 8.3 形式の別名についてのチェックサム
string(12) ファイル名の追加の 6 文字
word 開始クラスタ番号.長いスロット内では 0.
string(4) 名前の最後の 2 文字
問題が起こるのは,ロングファイルネームを持つファイルを VFAT に対応して
いないシステムから削除/修正したときです.なぜなら,DOS の 8+3 の
エントリしか削除/修正されないからです.Windows 95/98 から scandisk を
使えばこの問題を修復できます.
Linux は UMSDOS と呼ばれる独自の FAT の機能拡張を持っています.これを
使うとロングファイルネーム,パーミッションやファイルの所有者,リンクや
特殊デバイスを FAT 上に持つことができます.各ディレクトリには
"--linux-.---" という名前のファイルが置かれます.
このファイル内にロングファイル名や他の必要なフィールドが保持されます.
詳しい情報については
/usr/src/linux/Documentation/filesystems/umsdos.txt ファイル
を見てください.
Linux UMSDOS ドライバの作者は
Jacques Gelinas <
jacques@solucorp.qc.ca>
であり,現在の管理者は
Matija Nalis <
mnalis@jagor.srce.hr>
です.
OS/2 Warp のバージョン 3, 4, 5 はロングファイルネームと拡張属性を
FAT ボリューム上の "\ea data. sf" および "\wp root. sf" というファイル
内に持ちます(両方ともファイルシステムのルートディレクトリに置かれます).
筆者の知る限り,OS/2 の拡張属性を実装している OS は他にはありません.
拡張属性の構造に関する何らかの情報をお持ちであれば,ぜひ
筆者にメールしてください.
VFAT-OS2 は,Windows 95 の VFAT 形式でフォーマットされたパーティション
が OS/2 標準のドライブレターを持っているかのように OS/2 から透過的に
アクセスできるようにするパッケージです.このパッケージの最終目標は
VFAT ファイルシステムで FAT を置き換えられるようにすることです.この
パッケージは現在は読み取り専用モードで NFTS パーティションにもアクセス
できます.
OS/2 用の FAT32.IFS を使うと OS/2 から FAT32 パーティションにアクセス
できます.FAT32 パーティションの作成はできないので,作成を行うには
Win95 OSR2 がまだ必要となります.また,OS/2 の CHKDSK は起こり得る
全てのエラーを修復できないので,エラーによっては Windows95 の
scandisk を使わなければなりません.
NT 4.0 と NT 3.51 用の FAT32 ファイルシステムドライバです.
これは Windows NT 4.0 用の FAT32 ファイルシステムドライバです.一度
インストールすると,システム上に存在する全ての FAT32 ドライブは
ネイティブの Windows NT ボリュームとまったく同じようにアクセスできるよ
うになります.フリー版は読み取り専用の機能しか持っていません.商用版は
読み書き可能です.
DMSDOS は圧縮された DOS ファイルシステム(CVF-FAT)の読み書きができます.
以下の設定に対応しています:
- DoubleSpace / DriveSpace (MS-DOS 6.x)
- DoubleSpace / DriveSpace (Windows 95)
- DriveSpace 3 (Plus! パッケージを追加した Windows 95)
- Stacker 3
- Stacker 4
DMSDOS は FAT32, NLS, コードページに対応しています(Linux 2.0.33 と
バージョン 0.2.8 の FAT32 パッチの組み合わせと,標準の Linux 2.1.xx,
2.0.34, 2.0.35 の FAT32 対応で確認しました).DMSDOS は VFAT や UMSDOS
のロングファイルネームと共存できます.DMSDOS は
SMP に対応するために設計し直されており,libc6 環境でも完全にコンパイル
できるようになったはずです.
FAT16/FAT32 ファイルシステムのサイズ変更を行えます.このツールは他の
プログラム(デフラグツール等)を一切必要としません.また --backup
オプションと --restore オプションを持っているので,停電(あるいはバグ)
が起きても必ず元の状態に戻せます.バックアップファイルは普通は 1MB 未
満の大きさです.
作者は今後は fsresize の新しいバージョンをリリースするつもりはないよう
です.というのも彼は parted(Partition Magic のクローン)の開発を行ってい
るからです.parted もファイルシステム/パーティションのサイズ変更,コピー,
検査を行えます.
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