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Linux-Print2Win-mini-HOWTO
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Harish Pillay, h.pillay@ieee.org
1996-06-07

[翻訳:吉峯 幸郎, yoshimin@ms.civilnet.com.tw]
[翻訳日:1997/05/24]
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簡単!− Linix から Windows 95/Windows NT プリント共有への印刷方法
                                    
著者の環境:
  * 最新版カーネル(pre-2.0.12)
  * SAMBA
  * 標準 lpr ユーティリティー
  * プリンター 2台 - LexMark Optra C PS (カラー)
                     LexMark Optra R + PS (白黒)


以下の2つの方法で印刷可能:
  * 標準 lpr コマンドを使用
  * SAMBA の smbclient のプリント機能を使用

どちらも以下のように作成された /etc/printcap ファイルを使用します。

/etc/printcap:
#
# lpr コマンドを使用したい場合は、PRINTER 環境変数を PRINTER=eng 
# または PRINTER=colour、PRINTER=optrac、PRINTER=optrar の何れか
# に設定する。あるいは lpr -P でファイルへの印刷も可能。
#                               Harish Pillay (h.pillay@ieee.org)
# //gaia/lexENG1 に smbprint 経由で印刷
#
eng|lp:\
        :cm=LexMark Optra R+ PostScript Printer:\
        :lp=/dev/eng:\
        :sd=/var/spool/lpd/eng:\
        :af=/var/spool/lpd/eng/acct:\
        :mx#0:\
        :if=/usr/local/samba/bin/smbprint:
#
# //gaia/lexTRG1 に smbprint 経由で印刷
#
colour|lpcolour:\
        :cm=LexMark Optra C PostScript Printer:\
        :lp=/dev/colour:\
        :sd=/var/spool/lpd/colour:\
        :af=/var/spool/lpd/colour/acct:\
        :mx#0:\
        :if=/usr/local/samba/bin/smbprint:
#
# lpr を使用して Optra R+ Postscript (白黒) に直接印刷
#
optrar:\
        :cm=LexMark Optra R+ PostScript Printer:\
        :sd=/usr/spool/lpd:\
        :lf=/usr/spool/lpd/errors:\
        :rp=optrar.dom.ain:\
        :rm=optrar.dom.ain:\
        :sh:\
        :sf:
#
# lpr を使用して Optra R+ Postscript (カラー) に直接印刷
#
optrac:\
        :cm=LexMark Optra C PostScript Printer:\
        :sd=/usr/spool/lpd:\
        :lf=/usr/spool/lpd/errors:\
        :rp=optrac.dom.ain:\
        :rm=optrac.dom.ain:\
        :sh:\
        :sf:

# /etc/printcap ファイルの終わり


手順:
  * lpd を起動します( /etc/rc.d/rc.M と /etc/rc.d/rc.inet2 を確認 )。
  * lpd に対応しているプリンターであれば lpr で直接印刷できます。
  * lpd に対応していないプリンタを Windows 95 や Windows NT のプリンタ
   共有機能を通して利用する場合は SAMBA が必要です。
  * SAMBA が正しく動作していることを確認した後、smbprint(SAMBA
    に付属)スクリプトを使用して印刷します。
    (http://www.nijenrode.nl/~steven/ldp/Printing-HOWTO.html参照)


以下は若干の変更を施した著者の smbprint スクリプトです:

   /usr/local/samba/bin/smbprint:

#!/bin/sh -x

# このスクリプトは UNIX マシンで printcap を使用して印刷するための
# 入力フィルタで、smbclient プログラムを使用して指定した smb サーバー
# またはサービスにファイルを印刷します。
# 例えば以下のような printcap エントリを設定すれば、このスクリプトを
# 使用して印刷できる smb という名のプリンターを生成できます。
#
# smb:lp=/dev/null:sd=/usr/spool/smb:sh:if=/usr/local/samba/smbprint
#
# この時、スプール用にシステムに対し適切なアクセス権限とオーナーに設定
# された /usr/spool/smb ディレクトリの作成が必要です。
#
# hamiltom@ecnz.co.nz (Michael Hamilton)が改良し、サーバーやサービス、
# パスワードを /usr/var/spool/lpd/PRINTNAME/.config から見れるようした
# スクリプトです。
#
# さらに h.pillay@ieee.org (Harish Pillay)が変更し、ユーザー変数を追加
# したスクリプトです。
#
# これを動作させるには /etc/printcap エントリにアカウンティング
# ファイル(af=...)が含まれていなければなりません。
#
#   cdcolour:\
#       :cm=CD IBM Colorjet on 6th:\
#       :sd=/var/spool/lpd/cdcolour:\
#       :af=/var/spool/lpd/cdcolour/acct:\
#       :if=/usr/local/etc/smbprint:\
#       :mx=0:\
#       :lp=/dev/null:
#
# /usr/var/spool/lpd/PRINTNAME/.config ファイルは以下を含んで
# いなければなりません:
#   server=PC_SERVER
#   service=PR_SHARENAME
#   password="password"
#   user=USERNAME          (h.pillay@ieee.org により追加)
#
# 例:
#   server=PAULS_PC
#   service=CJET_371
#   password=""
#   user=HARISH          (h.pillay@ieee.org により追加)

#
# デバッグ用のログファイル。必要なければ /dev/null に変更。
#
logfile=/tmp/smb-print.log
# logfile=/dev/null


#
# フィルタへの最後のパラメータはアカウンティング・ファイル名です。
#   ファイル名からディレクトリ名を取り出します。
#   これに /.config をつけて config ファイルとします。
#
eval acct_file=\$$#
spool_dir=`dirname $acct_file`
config_file=$spool_dir/.config

# 設定ファイルに以下の変数が設定されていなければなりません:
#   server
#   service
#   password
#   user               (h.pillay@ieee.org により追加)
eval `cat $config_file`

#
# デバッグ用のヘルプ。 大きさを変えたくなければ >> を > に変更。
#
echo "server $server, service $service" >> $logfile

(
# 注 印刷時に自動 CR/LF 変換が必要であれば `echo translate' の行を追加。
        echo translate
        echo "print -"
        cat
) | /usr/local/samba/bin/smbclient "\\\\$server\\$service" $password 
-U $user -N -P >> $logfile

# /usr/local/samba/bin/smbprint の終わり

   
     _________________________________________________________________
   
   Rick Bressler からのヒントです:

    とても良い tip ですね。私もほとんど同様に使っています。さて
    私からも tip を一つ。以下のような設定はあまり良くありません:

        :lp=/dev/null:\

lpr は lp= として指定したファイルを '排他的' にオープンします。これは
マルチプロセスがプリンターへ同時に印刷しようとするのを避けるためです。


この副作用としてあなたの環境では、eng と colour は同時に印刷できません
((lpr 経由のは)あっという間に印刷されますし、(smbclient 経由のは)
気づかないうちにキューされちゃいますから、通るように見えるでしょうけ
ど。)しかし、/dev/null に書き込もうとする他のプロセスはすべて中断して
しまいます。

   
シングルユーザーシステムでは大きな問題にはならないでしょう。わたしの所
には 50 を超えるプリンターを接続したシステムがあります。この環境では問
題となります。

解決策はそれぞれにダミープリンターを作成することです。例:touch /dev/eng

   著者は Rick の教えに従い、上記の printcap ファイルの lp エントリを
   変更し、以下のようにしました:
 
#touch /dev/eng
#touch /dev/colour

   最前線からの tip をありがとう、Rick!

     _________________________________________________________________
   
                                成功への道:
                                       
   lpr で直接印刷するのと smbprint を経由して印刷するのが printcap で統
 一的に扱えてしまうのが非常に驚きです。また、カラー印刷が一発で成功して
  しまったのが最高に嬉しいです。一流プログラマー達に賞賛を!
     _________________________________________________________________
   
   質問?メールを私に送って下さい。
      _________________________________________________________________

[協力:Linux-JF プロジェクト]
[翻訳:吉峯 幸郎, yoshimin@ms.civilnet.com.tw]

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