次のページ 前のページ 目次へ

1. はじめに

1.1 ELF 対 a.out

現在 Linux におけるプログラム開発環境はどんどん変化しています。 Linux で実行できるバイナリには二種類の形式が在り、システムの設定 によってこれらを使い分けることが出来ます。この HOWTO を読む前に、読者 のシステムではどちらを使っているかを調べておくと良いでしょう。

さて、どうすればわかるでしょうか?答えは `file' コマンドを使う、です (file /bin/bash のようにします)。ELF の実行ファイルなら 「ELF」 という文字列がメッセージにあらわれますし、 a.out の実行ファ イルなら「Linux/i386」という文字列を含む表示が出ます。

ELF と a.out の違いについてはこの文書の後ほどの部分で詳細に解説します。 ELF の方が新しいフォーマットであり、一般にはより良いものとされています。

1.2 この文書について

著作権などの法的な件に関しては、この文書の最後に示してあり ます。また Usenet で間抜けな質問をしたり、バグでないことをバグだと報告 して C 言語についての無知をさらしたり、ガムを噛みながら歩きまわったり することに関する法的な警告も示してあります。

訳注:言うだけ野暮ですが、後の方のは冗談です :-)

1.3 フォントについて

この文書を Posstscript、dvi、html のどれかでお読みの方は、テキスト 版を読んでいる方より少々多くのフォントを見ることになります。ファイル名、 コマンド名、コマンド出力、ソースコードなどからの引用は typewriter フォントで、その他の強調すべき内容は emphasized フォントで示します。

便利な索引も用意しました。 dvi と Postscript では index の数字は章や節 の番号です。HTML では数字は単に出てきた順番ですが、クリックによってそ の内容に飛ぶことが出来ます。テキスト版では本当に「単なる」順番になって しまいます。他の形式で見て下さい!

例には Bourne シェルを用いています。 C シェルをお使いの方は、

$ FOO=bar; export FOO
となっているところを
% setenv FOO bar
と読み変えて下さい。

プロンプトに $ でなく # を用いているところでは、その コマンドは root で実行する必要があることを示しています。もちろんこの文 書での例を実行した結果にたいする責任は私はとれません。幸運を :-)


次のページ 前のページ 目次へ