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2. dosemu のコンパイルとインストール

2.1 インストール手順の説明はどこですか? インストール手順の説明は配布パッケージ中の "QuickStart" ファイルにあります。

2.2 コンパイルとインストールに失敗する原因のトップ 10

1. QuickStart ガイドを読まなかった。

2. (問題がある)古いバージョンの dosemu をコンパイルしようとした。

3. バージョン 2.0.28 か 2.1.15 以前のカーネルでコンパイルしようとした。

4. /usr/src/linuxにあるカーネルのソースコードがおかしいか、 /usr/src/linux/include/version.hが無い。

5. IPC 機能を組み込んでいないカーネルで dosemu を使用した。

6. gcc のバージョンが 2.7.2 より古いか、libc のバージョンが 5.x.x より古い。

7. /etc/dosemu.conf, /etc/dosemu.users, /var/lib/dosemu/global.conf を編集するのを忘れた。

8. 既にマウントされているパーティションに対して、dosemu でパーティショ ンへのアクセスを行った。

9. 必要な権限(つまり root)でのインストールを行っていない。

10. /etc/dosemu.conf で dpmi を有効にしていないのに、DPMI を使用するプ ログラムを実行しようとした。

2.3 a.out 形式のバイナリの作り方

0.64.4 以降では a.out のサポートは打ち切られています。どうしても dosemu を使いたいのならば、0.64.3.1 を使わなければなりません。あなたの 標準的な設定をしていれば、configure スクリプトがこの辺りをうまく処理し てくれるはずです。

2.4 メモリの少ないマシンで dosemu をコンパイルするには?

Marty Leisner さん(leisner@sdsp.mc.xerox.com)の報告があり ます。

スワップスペースを使い尽くしてしまう問題が起こるときには dpmi/Makefile の中の CFLAGS の定義の後ろに CFLAGS+=-fno-inline を加えるとよいでしょう。ですがその前に、まず はスワップスペースが存在していることを確認してください。スワップスペー スが存在しないと Linux がクラッシュしてしまうことがあります。

2.5 "slang" に関係する変なエラーでコンパイルが失敗する

たぶん compiletime-settings ファイルで

slangforce off
と設定しているのでしょう。これを
slangforce on
に変更して再コンパイルしてください。

2.6 どんなオプション設定ができるのでしょう?

コンパイル時に変更できるオプションの説明は compiletime-settings.help ファイルにあります。README.txt ファイルには実行時に変更できるオプショ ンについての説明があります。

2.7 dosemu は root で実行しなければならないか?

いいえ。dosemu はできる限り root 権限を捨てようとしますが、それでも root では実行しない方が安全です。特に dosemu 上で DPMI 機能を使うプロ グラムを実行するときはそうです。通常の DOS アプリケーションの大部分は dosemu を root で実行しなくても(特に X 上で dosemu を実行している場合) 動作します。したがって root に suid した dosemu をユーザに実行させるの は極力避けるべきです。root に suid していないものだけを実行させましょ う。この設定は /etc/dosemu.users ファイルを使ってユーザ単位で行うこと ができます。

ハードウェアのポートへの直接アクセスが必要なプログラム(例: Linux や dosemu がサポートしていない何らかの特殊なデバイスと通信する場合)を実行 するには dosemu を root 権限で実行する必要がありますが、プリンタ、シリ アルポート、マウス、ビデオカード(近いうちには、サウンドもある程度使え るようになります)は dosemu がエミュレートするので、ユーザが直接ハード ウェアポートにアクセスする必要はありませんし、これらのデバイスを使うた めに root 権限で dosemu を実行する必要もありません。

2.8 dosemu へのパッチの当て方

dosemu にパッチを当てて、あるバージョンから他のバージョンにした場合 には、"make pristine;./configure; make" を実行してく ださい。make pristine を実行していないと、少なくとも新しい実行ファイル のバージョンがおかしくなります(97/2/9)。

2.9 dosemu で動作することが分かっている DOS のバージョン

dosemu ではどんなバージョンの DOS も動くはずですが、以下の注意点があり ます:

FreeDOS ( http://www.freedos.org) には(今のところ)動作するリダイレクタがないので、FreeDOS 上では Linux のファイルシステムや Novell のネットワークにはアクセスできません。 FreeDOS は信頼性が低いベータ版のソフトウェアであり、予期せぬクラッシュ をすることや、ファイルシステムが破損すること等があり得る点にも注意して ください。

DOS 4.01 そのものには問題があり、dosemu 上でも安定して動作しません。

MsDos-7(別名 Win95)を使う場合には、起動時に GUI シェ ルを起動させてはいけません。Windows のインストール時に作成したいわゆる 「復旧ディスク」で hdimage を起動可能にした場合、正しい設定が得られま す。通常の Win95 のインストールを行ってシステムファイルを転送した場合 には、hdimage 上に書き込まれた msdos.sys を調べ、[Options] セクション の設定を [Options] Logo=0 BootGUI=0 のように変更してください。


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