glibc の導入には 2 つの方法があります。既存のライブラリを標準値に使用し ている場合はプログラムをコンパイルする時にいつもと異なるオプションを付け る事によりテスト用にライブラリの導入ができます。この方法で導入すると 将来、glibc を簡単に削除できるようになります。(glibc とリンクしている 幾つかのプログラムはライブラリを削除すると動作しなくなります。) glibc をテストライブラリとしている場合はライブラリをソースからコンパイルする 必要があります。この方法で導入する場合はバイナリ配布物は存在しません。 この導入作業は テストライブラリとして導入 で説明します。
この文書で説明する導入作業の他の方法は glibc を主たるライブラリとして 導入する方法です。 システム内でコンパイルしたすべての新しいプログラムは glibc を使用する でしょう。でも、古いライブラリをプログラムにリンクする色々なオプション を付けてコンパイルするとリンクできます。バイナリかご自身でライブラリ をコンパイルして導入することのどちらも可能です。最適化か構成オプション を変更したい場合またはバイナリパッケージが配布されていないアドオンを 使いたい場合は、ソース配布物を入手してコンパイルする必要があります。 この導入手順は 主たる C ライブラリとして導入 で説明します。
Frodo Looijaard は別の glibc の導入方法を説明しています。彼の方法は glibc を第 2 のライブラリとして導入し glibc を使用してクロスコンパイラで コンパイルする設定を行うことを意味するものです。この方法の導入手順は この文書のテスト導入よりも複雑ですが、glibc とリンクする時はより簡単に なっています。この方法は彼の Linux での glibc-2 の導入 文書で説明されています。
現在、Debian 1.3 を実行してる場合に glibc を使っている Debian の不安定な バージョンには更新したく無い場合は、 Debian で libc5 から libc6 への ミニ HOWTO でどうのように Debian パッケージを使用してシステムを更新するか説明しています。
glibc 2 を重要なシステムに導入する場合は、主たるライブラリとして 導入するべきではありません。 テスト導入を行うか、予備のシステム で試してください。バグが見つからないとしても、幾つかのプログラムでは コンパイルの前に関数のプロトタイプと型の変更が必要でしょう。